<8月の江戸おかず>
「冬瓜の水晶煮」
江戸時代には【かもうりくづかけ】と呼ばれていたお料理です。
夏が旬の冬瓜ですが、なぜ冬の文字が充てられているかと言えば、
皮がしっかりしていて、夏に収穫して冬まで持ち越せる食料という事で
「冬瓜」という名前になりました。
奈良時代から日本に伝来していた冬瓜は、江戸時代には庶民の食べ物になっていて、江戸時代の居酒屋の風刺画でも店内壁に「かもうりくづかけ三十五文」と書かれており、これが冬瓜の葛あんかけ煮料理です。
冬瓜は夏に失われがちなカリウムを多く含む食べ物で、
身体を冷やす効能もある事から、暑い日には好んで食べられていた様です。
当店では、ホテルのある地区(浜松町)由来の生姜を利かせたさっぱりとした口当たりに仕上げております。
水晶煮とは、片栗粉などでとろみを付けた煮物料理で、夏は冷やして、冬は温かくして食される料理です。