江戸の町では、12月の冬至にはかぼちゃ(なんきん)を食べるそうです。
冬至に「ん」がつく料理を食べるのは、「運」を呼び込むための縁起担ぎです。
この風習は、冬至が一年で最も昼が短く、陰の気が極まる日である一方、この日を境に陽が蘇る
「一陽来復(いちようらいふく)」にあたることに由来しています。
「ん」の音は「運(うん)」に通じるため、冬至に「ん」がつく食べ物を食べることで
「運気を呼び込む」と考えられてきました。「ん」が2つ入る「なんきん(かぼちゃ)」、「れんこん」、「にんじん」、「ぎんなん」、「きんかん」、「かんてん」、「うんどん(うどん)」を食べる風習が
「冬至の七種」として知られています。
当店では、冬至の七種から、「かぼちゃ(なんきん)」と「れんこん」を、七種ではありませんが「ん」が入る「こんにゃく」を入れた炊き合わせをご提供いたします。
冬至の時期は野菜が少ないため、かぼちゃのように長期保存できる栄養価の高い食べ物を
食べることで、寒い冬を乗り切るための健康を願う意味合いもあり、また、「ん」は「いろは」の最後の文字: 「いろはにほへと…」の最後の文字であることにちなみ、「ん」のつくものを食べることで
「陰の終わりと陽のはじまり」を象徴する意味合いもあります。